メディア報道には十分注意する必要があります。大手メディアの報道が必ずしも真実という
わけではないからですす。特に中国に関しては誤解した報道が少なくありません。
一番驚いたときは外貨準備で日本を抜いたときの報道です。「ついに中国の外貨準備が
日本を抜く、名実ともに世界一の金持ち国家へ」。
「ついに中国のGDPが日本のGDPを抜き世界第2位へ」。このようなニュアンスで報道され
ればだれでも中国経済は磐石な体制にあると誤解されることです。
しかし、現実は大きく異なります。外貨準備についてですが、外貨準備は資産であると誤解
されているようです。外貨準備は市場介入したときに購入した外貨のことをさします。
中国の場合はドルと固定相場を形成しているため、ドル安が進むと本来であれば人民元高
となるわけですが、中国の場合、人民元を刷ってドルを買うことで相場を維持しています。
ほぼ毎日このようなことを行っているので人民元安が維持されているのです。ですので、
必然的に外貨準備は増加することになります。
次に2009年のGDPの中身ですが大半は不動産の売買です。とんでもない不動産バブル
が形成されていることに関しては報道されていません。
日本の投資家が上海市内にある
一棟物のマンションを投資目的で買ったはいいが、入居
率がたったの5%という被害にあっています。リーマンショック以降、強引に内需を拡大して
しまったツケによるものです。こうしたとんでもない状態にあることは報じられていません。
上海万博が閉幕し、世界市場が縮小に向かっている中で、これ以上内需を拡大することが
できない中国経済は不動産バブルの崩壊とインフレ化が進んだことで来年以降さらに
苦しい状況に追い込まれる可能性が高いです。
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